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CabaretM1

官能小説家、深志美由紀の日記

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ドロシー、ドロシー

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最初はモバイルでちょろっと投稿しようと思っていたのですが、書いているうちに「いやいやいや、足りんわ!」と思ってしまったのでブログで更新。


角川ホラー文庫は好きな小説が多いのですが、その中でも私のイチオシ、忘れることのできない作品がこの「だからドロシー帰っておいで」です。




「スイート・リトル・ベイビー」の牧野修さんの長編小説なのですが、おそれながら、たぶん、これはそんなに話題にはならなかった一作だと思います。

でも素晴らしいんだー。

私的には「スイート・リトル・ベイビー」よりもすき。


平凡な主婦「伸江」が、惚け気味の姑から貰った一足の「桃のように傷付きやすい真っ赤なエナメル靴」。

彼女はモチのような不思議なまぼろし「犬のコト」と一緒に、赤い靴を履いて、「オズ」を探して旅に出る――。



言わずと知れた「オズの魔法使い」をモチーフに、「ドロシー」たる主婦の伸江が冒険の旅に出る物語。

現実と妄想が混ざり合った冒険の世界の果てに、「ドロシー」は帰還して女たちの解放が始まるのです。


ドロシーの帰還とはなんなのか?

その結論がいささか猟奇的に過ぎるのは、ホラーたるゆえんということで許していただきたい。


私の小説は「現実と妄想の混濁」、「女性性の解放」が結構テーマだったりするのですが、その根源のひとつが間違いなくこの小説だと思います。

さらに「父性への飢餓」までを内包していて、これはもう、個人的には涙なくしては読めない。

女性だけではなくて、つまりいわゆる「社会的弱者」をパーティに、ドロシーは夢をかなえるのです。


好みは極端に分かれるとは思いますが、全ての女性に読んで欲しい、そんな小説です。

主婦のあなたはぜひ!

男性にはぶっちゃけあんまりオススメしないけど、読んでもらえたらうれしい、かもしれない。




ちょっとネタバレしちゃうけど、最終的に、「男」との決別以外に女性性の救われる道を模索したいと私は思っていて、それが、官能小説というジャンルに隠れているのではないかなあと、思ったりしています。


すべてのドロシーに。






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