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CabaretM1

官能小説家、深志美由紀の日記

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ダメでもスキ2.3

さて、「ダメでもスキ」の再録です。


最初のほうは自己紹介と説明続きだったので、今回は2、3と同時に掲載してみました。
まだまだ序章という感じですが、次から!次あたりから、愉快な話になってきますのでお付き合いくださいませ。


ちなみに、最初の夫には離婚後も本当にとても良くして貰って、いまだ彼には感謝しかありません。

でも多分彼と一緒にいたら私はこうして作家として再デビューすることも、本を出すこともなかった。こうしてみなさまにお目見えする機会もなかったわけです。

ここでは書ききれませんでしたが、私は本当にあたたかなぬるま湯の環境で完全に堕落していました。朝から酒を飲み家事はせず、まともな小説は一文字も書けず、酒を飲みすぎてアレルギーが出るような状況でした。
家を出て行ったことを抜きにしても、私は彼にとって決して善い妻ではなかった。ダメ男と一緒にいて苦労しているくらいが、私にはちょうどいいのでしょう。
実家の格も違い過ぎて、正直ウチの父なんかがかなり金銭的に迷惑掛けたりしていたしね……。

その後彼のほうも再婚したのですが、きっと私なんかと暮らすよりもずっと幸福に過ごしていることと思います。


そんな少々お恥ずかしい家庭事情も内包したダメスキ2、3。よろしくお願いします。








「ダメでもスキ2」

さて気安く私に向かって「帰るなよ」などと言った現夫であったが、今思うとそれが本気であったかどうかは疑わしい。
しかし交際二週間目、盛り上がりに盛り上がった恋する乙女(29歳人妻)であった私はその一言を真に受けて、本当にその日から家に帰るのを辞めた。
当時、私は観光地の駅前にビルや駐車場を持つそこそこ裕福な家に嫁いでいた。不労所得者である夫は心の優しい男性で、結婚四年目、まあまあ仲良くやっていたとは思う。
しかし独身時代に少女小説で作家デビューした私は、金持ちと結婚した途端に全ての創作意欲を失っていた。いや、気持だけは焦っていたのだが、何を書いたらいいのか解らなくなった。書けどもボツになる原稿に嫌気が差し、私は手慰みに匿名で無料官能小説サイトを開設した。「男子トイレのエッチな落書き」を目標にした、グチャグチャでドロドロの痴漢や強姦輪姦、犯罪スレスレアウトの作品を書き殴っては増える閲覧者数を見て悦に入っていた。
ストレスが溜まっていたのである。
そう、私は昔からダメ男が好きだった。誰もが羨む夫なんて、望んでいなかったのだ。




「ダメでもスキ3」

ところで、ダメ男というとどんな男性を思い浮かべるだろうか?
怠け者、浮気者、乱暴者、酒飲み、金にだらしない、嘘吐き……等々。
これ、全員、私の付き合ってきた過去の恋人たちである。何と現夫に至っては全て当てはまるというていたらく。最後にして最強のカードを引いてしまったな! という清々しさがある(最後だと信じたい)。
一緒に暮らし始めた当初、バンドマンである彼は週に二日ほどしか働いておらず、私がお好み焼き屋と熟女パブに勤めて養っていた。もちろん、家事をするのは全て私。酔っては喧嘩をし、血だらけで深夜に帰って来る。自力で帰ってきたら万々歳、パトカーに乗せられて来るならばまだマシで、朝まで留置所にいることもしばしば、暴行で捕まり、万引きで捕まり、あちこちの女に嘘をつき、仕舞いには私の知人と不倫をしたので裁判沙汰になった。
どこに出しても恥ずかしくない立派なろくでなし、ダメ男である。
ところが不思議なことに、こうして彼の狼藉を思い出すごとに、私の胸にはなぜか愛おしさばかりがこみ上げてくるのだ。
ダメ男は、実に面白い。

| ダメでもスキ | 18:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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